Greeting

挨拶

Professor greetings

教授挨拶

奈良県立医科大学リハビリテーション医学講座は、令和3年8月1日に開講した、本学で最も新しい臨床医学教室です。リハビリテーション医学の治療対象は、あらゆる疾患による「活動の障害」です。立てない、歩けない、細かな動作ができない、食べたり話したりができない、これらは全て活動の障害です。リハビリテーション医学は障害の階層性に基づくリハビリテーション診断を基盤に「チーム医療」を用いて超急性期から回復期・生活期までの全ての疾患予後を改善することを目指します。
 「チーム医療」はリハビリテーション診療の最大の特性のひとつです。 本学では教授以下(応援医師含め)総数11名の担当医、理学療法士(PT)32名、作業療法士(OT)10名、言語聴覚士(ST)5名、看護師1名およびメディカルクラーク2名で構成される当院最大規模の診療チームが有機的に連携・駆動し、全ての疾患の「活動の障害」を対象に治療を行っています。
 リハビリテーション医学は非常に繊細な美しさを持つ臨床医学です。リハビリテーション医学には、いつどこからでも病勢を大きく変えるような(例えばそれだけでがん細胞を滅殺するような、あるいは短時間で衰えた心筋細胞を賦活化するような)強大な力はありません。私たちは正確かつ迅速な障害診断のみを拠り所に(日単位、時間単位での病勢の機徴を決して逃さず)最適のタイミングでその患者さんにとって必要かつ十分な強度の訓練が持続して実施されるようチーム医療を制御します。そしてこの、病勢に即した治療訓練のtight controlがもたらすdynamicな治療効果こそが、リハビリテーション医学の美しさを際立たせていると思います。
  我々の教室は、人の好きな、人の活動、人の営みが好きな、そして患者さんの笑顔のために全力を尽くす若い力を求めています。我々の診療科は、自分の訓練処方が患者さんの「活動の障害」を日毎に改善するのを最前線で診ることが出来る診療科でもあります。この臨床医学のfinal frontierでみなさんとお会い出来る日が来るのを楽しみにしております。

奈良県立医科大学
リハビリテーション医学講座 教授

城戸 顕

リハビリテーション医学講座について